水彩で描く折々の花
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ヒツジグサ(未草:睡蓮):花の水彩画



ヒツジグサは日本の山野の沼沢に自生する睡蓮の野生種である。その分布は日本のほぼ全土に渉るという。6月頃から11月頃まで長い間裂き続ける。一般に睡蓮と呼ばれているものが、夏の暑いさなかにしか咲かないのにくらべると、これは花季が非常に長い。

花は全体に小ぶりであることをのぞけば、普通の睡蓮とかわらない。色は白が基本のようだが、黄色やピンクのものもある。花弁の数は数えたことがないが、10枚以上はあるだろうか。

絵は、先日まで筆者が勤めていた事業所の庭で咲いていたものだ。この事業所に園芸好きの男がいて、街路樹用のコンクリート製プランターを俄水槽に仕立て、そこに水草を植え、めだかをかっていた。筆者はこの事業所で4回の夏を迎えたが、どの夏にもヒツジグサが元気に咲いてくれた。めだかのほうも、死に絶えることなく生き残っている。

ヒツジグサの名は、羊の刻、つまり午後一時から三時までの間咲くところから名付けられたという。ぴったりその通りではないが、昼前後に咲き始め、夕方前にはしぼんでしまう。一株にそう多くの花は咲かないが、一輪の花の寿命はけっこう長い。








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