水彩絵の具の透明度




透明水彩絵の具の生命は、その名称どおり色彩の透明性にあります。まったく同じ風景を、不透明な絵の具と透明な絵の具で描き、両者を比較してみると、その差が一目瞭然にわかります。不透明な絵が重い印象を与えるのに対して、透明な絵の具で描いた絵は、軽快で輝くような光を感じさせます。

絵の具の透明度はある程度直感的にわかりますが、より厳密に測るには、次のような方法が有効です。まず、水彩紙の上にマジックインクで太い線を引き、その上から線と交差するように、絵の具を塗ります。透明度の高い絵の具は下の黒い線が透き通って見え、透明度の低い絵の具は、多かれ少なかれ黒い線を隠します。(以下は、そのイメージです)




(左側、上から、オーレオリン、フタロシアニンブルー、マゼンタ、サップグリーン、ローシェーナ、右側、上から、カドミウムイェロー、コバルトブルー、カドミウムレッド、カドミウムグリーン、イェローオーカー))

水彩絵の具は、溶く水の量が多いとそれに応じて薄くなり、透明度が増す性質があります。したがって、上のようなテストを有効に行うためには、絵の具と水の割合を1:3くらいに設定し、均一な条件で行う必要があります。

上のイメージからわかるとおり、多くの絵の具にはほぼ同等の色彩を有する組がいくつもあり、それぞれに透明な色や不透明な色があります。イェローオーカーとローシェーナは互いに代替の利く色ですが、ローシェーナのほうが透明といった具合です。

絵の具の透明度は、個々の顔料について逐一調べてみる必要がありますが、概していえば、染料系の絵の具には透明度の高いものが多く、アースカラーや金属化合物には不透明なものが多いようです。

(個々の絵の具の透明度については、「ブランド比較」の項で言及します)





       

              東京を描く水彩画TOP水彩絵の具