WATERCOLOR
 −水彩画:画材・技法・アーチスト
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写真の活用:水彩画の構図

 
写真の映像は、肉眼の像とは、厳密には同じではありません。奥行きの感じがいまひとつですし、輪郭線も、写真の場合には、とくに垂直線が斜めになったりして、肉眼の印象とは異なっています。そこで、写真を構図の材料として活用する場合には、それなりの注意が必要です。

小生もときにやることですが、その場で見た印象を写真にとっておいて、後日それを材料にして構図を描くことがあります。本来は、その場の印象はスケッチの形で描いておいて、写真は詳細部分についての参考程度に用いるのが望ましいのです。写真そのもののとおりに描いたら、あまり関心した構図は得られません。

基本は、肉眼で見えた像をもとにスケッチをすることです。そのスケッチをもとに、詳細部分とか時刻の経過に伴う陰影の変化を、写真にもとづいて補整するというのが、望ましいやりかたです。

時刻に伴う陰影の変化については、グリサージュ技法によって、あらかじめ影の部分を塗っておくという方法もありますが、写真をとっておけば、影の様子が事後的にわかります。

ともあれ、写真の映像は肉眼の像とは異なるということを、肝に銘じておくべきです。

  
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