黄色と青の混色:グリーンの作り方



3原色を混色すると、二次色が得られます。二次色のうちグリーンは、黄色と青を混ぜ合わすことによってできます。

グリーンは自然の中でもっともよくみかける色ですので、風景画をはじめ、よく使う色です。しかし、グリーンの色の幅は非常に大きいので、一口にグリーンといっても様々なバリエーションがあります。目の覚めるような鮮やかなグリーンから、くすんだ茶色がかったグリーンまでさまざまです。

ここでは、寒色、暖色それぞれ一対の黄色と青から、グリーンを作り出してみましょう。黄色からは、レモン・イェローとカドミウム・イェロー、青からはセルリアン・ブルーとウルトラマリン・ブルーを用います。



セルリアン・ブルーとレモン・イェローを混ぜ合わすと、涼しいグリーンができます。両方の色とも寒色ですので、出来上がるグリーンも寒色系の色合いになります。

  



ブルーと黄色の割合を変えてみました。左はセルリアン・ブルーを多めに、右はレモン・イェローを多めにしたものです。

     

セルリアン・ブルーと暖色系のカドミウム・イェローの組み合わせです。カドミウム・イェローの赤みが加わったおかげで、グリーンの色合いがやや深みを増しています。




左はセルリアン・ブルーを、右はカドミウム・イェローをそれぞれ多めにしたものです。


ウルトラマリン・ブルーは暖色系の青です。これをベースにしてグリーンを作ると、セルリアン・ブルーの時よりも、渋い色合いのグリーンが出来上がります。

まず、ウルトラマリン・ブルーとレモン・イェローを混ぜ合わせます。グリーンはやや彩度が低くなります。




左はウルトラマリン・ブルーを、右はレモン・イェローを多めにしたものです。


ウルトラマリン・ブルーと、やはり暖色系のカドミウム・イェローを混ぜ合わせると、グリーンの彩度はさらに低くなり、グレーに近くなります。




左はウルトラマリン・ブルーを、右はカドミウム・イェローを多めにしたものです。


ブルーの中でも、シアン系の色は緑の要素をもともと含んでいるため、シアンをベースにしたグリーンは鮮やかな色彩になります。

これは、フタロ・シアニンブルーとレモン・イェローを混ぜ合わせたもの。




左はフタロ・シアニンブルーを多めにしたもの、ヴィリディアンに近い色になります。右はレモン・イェローを多めにしたもの。フーカース・グリーンに近くなります。


フタロ・シアニンブルーとカドミウム・イェローを混ぜると、グリーンの色合いは、やや鈍くなります。




左はフタロシアニンブルーを、右はカドミウム・イェローを多めにしたもの。






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