WATERCOLOR
 −水彩画:画材・技法・アーチスト
HOME | 壺齋閑話東京を描く西洋美術日本美術プロフィール掲示板


     

重ね塗り:水彩画彩色テクニック

 
重ね塗りとは、文字通り、絵具を重ねて塗ることである。透明水彩絵の具は、油彩絵具と違って透明度が高いので、重ね塗りをすると、後で塗った色がそのまま生かされるわけではなく、下地の色との中間色になる。だから、紙の上で混色する効果があるわけである。

重ね塗りは、基本的には、下地の部分の絵具が乾いてからおこなう。でないと、色が濁ったりする。もっとも、パレットの上で混色するような感覚で、違う色を混ぜ合わすことは、それなりの効果が期待できる。だが、パレットの場合のように、期待した色合いを、事前に確認することはできない。だから失敗する可能性は大きくなる。



これは、セルリアン・ブルーの上にイエローをかさねたもの。イエローはセルリアンブルーと重なることで、グリーンになる。重ね塗りする絵具は一度で塗り終わるようにする。何度も塗り重ねると、濁った感じになる。



これは、セルリアンブルーにアリザリンクリムソンを重ねたもの。両者の中間色である紫になる。



同じ色を重ね塗り場合もある。この場合には、塗る重ねるごとに色が濃くなっていく。普通、重ね塗りは三回程度にとどめておくのがよい。

  
HOME 彩色テクニック次へ





HOME水彩紙絵の具筆と小物素描色彩混色彩色
アーチスト人物画風景画東京を描く