WATERCOLOR −水彩画:画材・技法・アーチスト |
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ウォッシュ:水彩画彩色テクニック |
ウォッシュは平塗りともいい、水彩で着色する場合の基本的なやり方です。これがスムーズに行えてはじめて水彩らしい絵を描くことができます。
要領は、塗りたい場所に絵具を均等に塗ることです。その場所は、狭い場合もありますし、広い場合もあります。狭い場合のほうが多いわけですが、いずれにしても、その場所に絵具を均等に塗ることが、ウォッシュの場合肝心です。
紙は乾いていても、水引をして濡れた状態でもよいですが、余り濡れすぎていては、絵具を均等に塗ることがむつかしくなります。水引をして、乾く寸前くらいのところがよいでしょう。そのほうが、完全に乾いている場合より、絵具の乗りがよくなります。
これは、水引を乾燥するちょっと手前の状態に平塗りしたものです。絵具をたっぷり含ませた筆で、一気に塗るのがこつです。何回にもわけて塗ると、その分均等でなくなります。
広い場所に塗る時には、平筆がよいでしょう。平筆にたっぷり絵具を含ませて、左側から右側にかけて、なるべく早く塗るのがこつです。左側から右側にかけてのストロークが一段落したら、そのまま右側から左側に逆のストロークを行い、これを繰り返すことで、広い画面が平塗りできます。
グラデーション
グラデーションの効果を出すためには、ストロークごとに絵具の水分を増やします。同じ色相でありながら、水分を足すことで彩度が落ちてゆき、そのことでグラデーション効果を得られます。
グラデーション技法がもっとも効果を発揮するのは空を表現する場合です。空にも遠近があり、遠くのほうは彩度が低い。だから、空の近い部分(画面の上部)を濃く塗り、遠くなるにしたがって薄くしていくと、空らしい雰囲気が生まれます。
ともあれ、ウォッシュは水彩画の最も基本的な技法ですので、手を抜かずに熟達したいものです。
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