WATERCOLOR
 −水彩画:画材・技法・アーチスト
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乾燥にともなう色の変化

 
水彩絵の具は、塗った直後の印象と乾燥した時の印象にかなりの違いがあります。絵の具が乾くと、色が薄くなるように感じるのです。その点、油絵の具やグアッシュは、乾燥してもあまり変化がありません。水彩絵の具で描くときは、乾燥したときの状態を頭に入れながら描かなくてはなりません。でないと、乾燥した状態の上に、更に重ね塗りをしなければならなくなります。重ね塗りをたびたびおこなうと、絵の透明感がそこなわれるので、それを避けるためにも、乾燥した状態を基準にして、どれくらいの濃度で絵の具を塗るか、よく考えねばなりません。

乾くと絵の具が薄くなるのは、絵の具や紙が濡れた状態の時と、乾いた状態の時では、紙の白さが絵の語の発色に与える影響に違いがあるからです。乾いた状態だと、紙の白さがそのまま絵の具の彩度を落とすはたらきをします。その結果、絵の具が薄く見えるようになるのです。要するに乾いた状態だと、油絵の具を白で混ぜ合わすような効果が強くはたらくわけです。

  
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